春イカとは、産卵を控えた「親」のアオリイカのことで、毎年春(4月~6月 ※地域差があります)になると群れで接岸し、アマモやホンダワラといった海藻に産卵します。
春イカはサイズが大きく、なかには2キロ~3キロを超すような個体もいるため、毎年春になると、釣り場は多くのエギンガーで賑わいます。
春イカの引きはかなり強烈であり、この引きこそが春イカエギングの最大の魅力。一度その引きを味わうと、病みつきになること間違いなしです。
しかし、春イカは産卵を控えていることもあり、警戒心が強く、釣ることが非常に難しいといわれています。
そこで、春イカ攻略にこれだけは欠かせない3つの要素をご紹介します。
春イカを釣るために、絶対に外したくないポイント。それは「場所」です。
春イカが釣れる「場所」はかなり限定的であり、春イカが釣れる場所では秋の新子も釣れますが、新子が釣れる場所で春イカが釣れるとは限りません。ある程度の条件が必要不可欠です。
堤防の先端や外洋に面したポイントでは、潮通しが良く、ミオ筋やベイトの回遊など、春イカの「回遊ルート」になる要素を満たしている可能性が高いポイントです。
春イカは潮に乗って回遊してくるため、必ず「回遊ルート」なるものが存在し、いわゆる「回遊待ち」と呼ばれる釣り方でねらうのが効果的です。
メモ
「回遊待ち」とは、ターゲットが回遊してくるであろうポイントで、ひたすらキャストを繰り返し、回遊してくるタイミングまで粘り続ける釣り方です。忍耐力はもちろんですが、回遊待ちをする場所、潮汐の変化、ベイトの有無など、ただ待つだけではなく、様々な知識が必要になります。
春イカが回遊する主な目的は「産卵」です。春イカは浅瀬のアマモやホンダワラに卵を産み付ける習性があり、産卵を意識した春イカが溜まりやすいポイントとなります。
完全に産卵行動に移行している個体以外はエサを捕食しているため、エギングでねらうことができます。
しかし、エサを捕食しているとはいえ、非常に警戒心が強い状態です。狙い方としては、ボトム中心の攻め方になります。
ボトムステイ、あるいは藻の上でステイさせ、あまり動かさず、丁寧に誘う必要があります。※後述
春イカは浅瀬の藻場で産卵しますが、産卵する前に一旦ディープエリアにて留まります。そして、ある程度そこに留まったあとに、浅瀬へと移動し産卵を開始します。
春の時期は海水温が不安定であり、海水温が安定したディープエリアは、春イカ攻略に欠かせないポイントのひとつです。
浅瀬と隣接したディープエリアほど春イカがとどまりやすく、まだ産卵へのスイッチが完全に入りきっていないため、エギにも反応を示すことが多くなります。
春イカを釣るには、春イカ狙いに合った特性のエギを使用する必要があります。
まず、春イカを釣るにあたって最も外せないポイントなのが、「ややスローフォール」であること。
警戒心の強い春イカに対し、違和感を抱かせないようじっくりエギを魅せる必要があります。
加えて、潮通しのよいポイントでは、ある程度水深があるため、フォールスピードが遅すぎると効率よく誘うことができません。
逆にフォールスピードが速すぎると、センシティブな春イカには見切られてしまう可能性があります。
フォールスピードは速すぎず遅すぎず。効率よく、そして違和感なく誘える「ややスローフォール」のエギをオススメします。
ボトムステイは警戒心の高い春イカにかなり効果的な狙い方です。
春イカはボトム付近にいることが多く、ボトムにエギを動かさずに置くことで、警戒心の強い春イカにも自然に誘うことができます。
時折エギを少し動かしてアピールするのも効果的です。
春イカは激しいアクションを嫌う傾向があります。キレキレのダートよりも、どちらかというと大きくゆったりした自然なダートのほうが効果的にアピールできます。
イメージはこんな感じのジャークです。
糸ふけを弾いて移動距離を極力少なくし、その場でアピールさせることができるスラックジャークもオススメです。
いかがでしたでしょうか?春イカは警戒心が強く、釣れる場所やタイミングが限定的なので、難しいイメージをお持ちの方も多いと思います。
しかし、「場所」「エギ」「アクション」さえ押さえておけば、必ず春イカ攻略へと繋がります。あの強烈な春イカの引きを、みなさんもぜひ体感してみてください。